貝印 鍛造カーブキッチンバサミ

　ご覧の通り、弓なりに反った長い刃が特徴的な本品。カーブしていると、どうして調理に向くのか。ピザを切り分けてみてみましょう。

　まず、ピザの下に刃を入れやすい。ハサミを開いたとき、ピザに対して水平に近い角度で刃が入るため、奥までスッ。角度がついてしまう直線のハサミでは、こうはいきません。まな板やフライパンの上で食材を切りやすいのは、このためです。

　そしてもう一点。上向きのカーブを描く刃は、ピザを持ち上げながら切っていくため、奥まで切り進めやすい。ハサミの開閉回数の多くなる長い食材を切るのに向いているのは、このためです。

　さらに、細くて長い形状がカーブ刃をサポート。ピンポイントで切りたいところへ刃先を当てられるので、ブロッコリーの房の根元を切り分ける際などに便利です。ギザギザの刃にもご注目。食材をしっかりつかんで逃がしません。鶏肉やトマトを切るとどうしても刃から逃げてしまいますが、本品はがっちりホールド。ストレスなく切れます。

　海苔や青ネギなどちょっと薬味を足したい際や、生ハムや葉野菜の切り分けにも便利。生魚は骨までばきばきと刃を入れながらさばけます。使った後は2つに分解して、すべて丸洗いできる（オールステンレスで食洗機も可）ので衛生的です。

　メーカーは、国産刃物の老舗・貝印。たたいて作る鍛造製です。キッチンバサミに多いプレス製と比べると、圧力をかけた分だけ粘りがあり、強度がまるで違います。