商品番号:2224
じゃばらは和歌山県北山村原産の柑橘類の一種。ユズよりも果汁が豊富で独特な酸味や苦みがある果実です。「邪気を払う」ほど酸っぱいことからその名が付いたとされています。
全国での収穫量はわずか250t足らず(2019年)で、その希少さから「幻の果実」と呼ぶメディアも。そのうち6割以上が和歌山県内で収穫されています。
近年は北山村だけでなく、和歌山県内のいろいろな場所でも生産が広がりつつあります。本商品を開発した「じゃばら本舗」を運営する株式会社ファイブワン(和歌山市)は、県内各地の生産農家と連携し、新しい商品の開発を進めてきました。
なかでも、かつては廃棄されていたじゃばらの「果皮」に注目した商品に力を入れています。果皮には果汁に比べ多量のフラボノイド成分「ナリルチン」が含まれていることがわかったからです。
さらに同社は2017年から、大阪市立大の渡辺一志教授(現・大阪公立大学客員教授)とじゃばらの果皮成分の効果などについて共同研究。2019年、日本健康支援学会の年次学術大会で発表されています。
朝日新聞SHOPは、数あるじゃばら製品の中から、特に果皮をたっぷり使った商品をセレクトしてお届けします。
フラボノイド成分「ナリルチン」を豊富に含む、希少な柑橘じゃばらの果皮をハードカプセルに入れたサプリメントです。携帯しやすく、安心して飲める天然由来のサプリメントなので仕事や運動、レジャーに最適です。「働くじゃばら」は2018年度、独創性や地域ブランド性に優れた商品として、和歌山市から「チャレンジ新商品」に認定されています。
ファイブワンに原料のじゃばらを供給している農家の一つ、同県北部のかつらぎ町の新岡農園を12月、バイヤー白木が訪ねました。
ちょうど収穫の最盛期。日当たりの良い斜面に植えられたじゃばらの木に、鮮やかに色づいた実がたくさん付いていました。現場では、近くの「きのかわふるさと村」の利用者さんが、真剣な表情で手際よく作業をしていました。
農園では農薬散布を減らし、収穫後は残留農薬検査を行い、安全性が確認できたじゃばらだけを使用しているとのことでした。
たくさん実を付けたじゃばら畑の隣には、まだ小さなじゃばらの木が植えられた斜面がありました。
ここはかつて耕作放棄され、荒れ果てていた場所。ファイブワンがクラウドファンディングなどで資金を募り、農園と共同で苗木を植えているのです。
ファイブワンの坂本正博社長は「もっとじゃばらの知名度があがり、魅力を十分に感じてもらえれば、たくさんのファンがつくぐらいすごいスーパー果実」と力を込めます。その上で「需要が増えれば、農家さまも安心してじゃばらの増産が行え、それに伴って県内各地の耕作放棄地がさらに活用され、地域活性化につながると考えています」と話します。
また、じゃばらの果皮は果汁を搾った後、廃棄されていた部分でした。農家から、産業廃棄物となっていたじゃばらの皮の活用相談を受けたのがきっかけで、坂本社長はじゃばらの事業を始めました。「これからも農家さんとタッグを組んで良い商品を開発し、地元・和歌山のいいものを全国に発信したい」と意気込んでいます。