商品番号:2232
朝日新聞朝刊の月刊通販朝日で連載「日々これ防災」を執筆している備え・防災アドバイザー、高荷智也さんに、本品を使用したレポートを寄せていただきました。
平時にも非常時にも欠かせないスマートフォンや携帯電話ですが、充電が切れてしまうと「ただの箱」になってしまいますので、停電などに備えた予備電源の確保が重要です。よく使われるのは、「モバイルバッテリー」や「乾電池スマホ充電器」ですが、これらの蓄電池は使用して残量がなくなると、再充電するまで使えなくなってしまいます。
長期停電に備えるためには、蓄電ではなく発電器が必要になりますが、防災専用にガソリンなどで動く発電器を用意するのは手間がかかりすぎますし、ラジオなどと一体化している手回し発電器では充電に時間がかかりすぎます。そこでオススメしたいアイテムが、コンパクトで収納しやすくメンテナンスも不要な「モバイルソーラーパネル」です。
このソーラーパネルは、主にスマートフォン・携帯電話・モバイルバッテリーなどの充電に使うことができる「発電器」です。パネルを開いて直射日光に当てると発電し、パネルとスマートフォンなどの機器をケーブルで接続すれば充電が始まります。晴れていれば「無限に」充電をすることができますので、長期停電への備えとして有効です。
日光の当たる場所さえ確保できればよいので、ガソリンやカセットガス発電器と異なり燃料もメンテナンスも不要ですし、手回し発電機と異なり体力を使う必要もありません。パネル本体には「USB-A」の差し口が2つ付いていますので、普段USB-Aケーブルで充電をしていれば、それをそのまま使うことができます。
製品の違いは、パネルの枚数の違いです。21Wはパネル3枚、28Wはパネルが4枚になっています。折りたたんだ際のサイズは厚みを除いて同じですが、A4横幅サイズの正方形ですので、かなり小さくなります。防災リュックに入れることができるサイズですので、避難先での電源確保にも役立てることができます。
スマホ・携帯電話・モバイルバッテリーなどを充電するために、モバイルソーラーパネルを選びたい場合は、「出力」と「コネクタ」を見てください。出力は、スマートフォンなどを「どのくらいの速さ」で充電できるかを示す数値です。最低「5V(ボルト)」×「1A(アンペア)」以上の数字があれば、いわゆる「普通のスマホ充電器」と同じ程度の性能が得られ、「5V×2A」以上の数字があれば、まず問題なく使用できます。
このソーラーパネルミニは、両サイズとも「5V×2.4A」が最大出力ですので、スマホ充電用としては十分な性能を持っています。そしてコネクタの種類は「USB-A」と、こちらも充電器としては一般的な形状ですので問題なく使用できます。さらにこのコネクタが2口ついていますので、2台の機器を同時に充電することも可能です。
ただし、2台の同時充電を行う場合は、「よく晴れていること」が条件となります。ソーラーパネルは基本的に面積が大きくなるほど、発電量が大きくなります。スマホ1台の充電であれば、三つ折りの「21W」で十分ですが、2台の機器を同時に充電したいとお考えの場合は、四つ折りの「28W」の方が、発電量に余裕がでるためオススメです。
また、ソーラーパネルのサイズが大きくなると、多少の曇りでもある程度発電することができますので、環境を選ばずに使用するという意味では、サイズの大きなものを選んでおくと後悔がありません。収納時のサイズは折りたたむとほぼ同じですので、どちらのサイズにするか迷ったら「大きな方」がよいでしょう。
実際に私のスマートフォン2台を使用して、充電を試してみました。4月のよく晴れた午後の時間にテストを行いましたが、パネルを開いて太陽に向け、ケーブルを挿すだけで充電が始まりますので使い方は簡単です。そして両パネルとも、スマホ2台を「1A」以上の出力で充電することができ、性能的にも問題ありませんでした。
「カンカン照り」の日中であれば「21W」サイズでも2台同時充電ができますが、多少の曇りでもしっかり発電させたい場合は「28W」サイズがオススメです。なお、パネルの一部に「影」ができると発電量が大きく下がるため、パネルを広げた際に全面へ日が当たる場所、直射日光の挿す庭やベランダを確保できるか確認しておくとよいです。
ソーラーパネルは、太陽の方向に向けて垂直になるように設置すると発電量が最大になります。そのため、地面にペタリと置くよりは、角度を付けた方がよいのですが、このパネルは背面に足が付いていますので、これを広げることで発電に適した斜め角度設置ができるようになっています。細かいですが重要なポイントですね。
必要な機能がコンパクトにまとまっており、非常時にも簡単に使えるモバイルソーラーパネル。劣化する部品がないため長期保管しても問題ありません。長期停電対策への用意として、1枚ご自宅へいかがでしょうか。
合同会社ソナエルワークス 備え・防災アドバイザー 高荷智也